私が居間のようなところで横になって寝ていると、何やら声が聞こえてきた。どうも、母らしき声で「そのまま眠りなさい」とか「お金を渡しなさい」とか言っているようであった。私は、催眠でもかけようとでもしているのかと思い、あえてその罠にハマってやろうと考えた。そこで、私は、わざと体の力を抜くなどして、より深く眠りに落ちていくフリをした。
しかし、すぐにバカバカしくなってきて、私は目を開けようとした。ところが、本当に催眠でもかかっているのか、なかなか目を開けることができなかった。私はどうにかしたいと思って、かなり全身に力を入れた。すると、ようやく目を開けることができた。
目を開けてみると、母だけでなく、見知らぬ数名の人々が、私が目を覚ましたことに慌てふためいていた。そして、彼らはみな、青っぽい色をした警棒のようなものを1本ずつ持っていた。
< 完 >
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