私は、授業開始の20分前に教室へ入ろうとした。しかし、電気が消えた教室内で、受講者である生徒たちが5名~6名ほど、机に突っ伏して寝ていた。私は、彼らを起こすのは忍びないと思って、いったん何もせずに教室から離れた。
私は少し時間をつぶそうとして、学校の近くのバス停あたりをウロつき始めた。すると、なぜか唐突にバスに乗りたい気分になり、私は発車しかけているバスのところへ駆けていき、ギリギリのところでバスに乗り込んだ。その直後、私はそのバスがまったく見知らぬ方向に進んでいることに気づいて、愕然とした。しかも、次のバス停がかなり遠いところにあるらしく、仮に次のバス停で降りたとしても、学校まで戻るにはかなり時間がかかると思われた。
しばらくして、バスはバス停で停まり、私はそこで下車した。私といっしょに多くの観光客が一斉にバスから降りたので、バスの周辺は大混雑して、非常に歩きづらくなった。しかし、私は一刻も早く学校に戻らねばならないので、慌てふためきながら観光客らの間をすり抜け、学校に向かって走っていった。
その後、商店街のようなところを通っていたとき、パチンコ屋の前に置かれていた数体の動物型ロボットがこちらに近づいてきた。それらのロボットはかなりキモい目をしていたので、私は恐怖をおぼえた。それでも、私はそれらのロボットの間を必死ですり抜け、学校に向けて猛烈に走った。
私は授業に大遅刻する覚悟であったが、幸い、授業開始の5分前に教室の近くまで戻ってくることができた。私は、教室に向かって歩みを進めながら、授業が始まったらすぐに「とりあえず、この時間にここにおれることがスゴいわ」と生徒に言おうと考えていた。しかし、その直後に、授業で使うプリントをまったく印刷していない可能性があることに気づいて、急に動揺しながら起床。
< 完 >
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