私は、テストを受けていた際にカンニングをしたうえ、答案用紙に「ナースのコスプレでした。以上」などと書いてしまった。そのため、テスト終了後に、私は自分の無能さを恥じた。
その後、私はある教室に入っていった。教室では、多くの生徒たちが学園祭の準備をしたり、食事をしながら休憩したりしていた。そんな中、ひとりの女子生徒が私を呼ぶので、私はその生徒に近づいていった。彼女は、世界史の資料集を見ながら、来年度の授業で扱われるであろう現代史を学習していた。彼女は資料集を指さしながら、こう質問してきた。
「折衝府と総理衙門は何が違うんですか?」
私は記憶が曖昧で、自信なさげに、このように答えた。
「違ったら申しわけないんだけども、折衝府は戒厳令を出せない・・・総理衙門は戒厳令を出せる・・・という違いだったと思うよ。」
その後、彼女は、まだ授業で当分は扱われることのない単元を自ら学習していることに対して、「今、こんなんやってもしかたないですよね」と言いながら自虐的に笑った。それに対して、私は生徒を励まそうと、このように言った。
「今やっておいたら、来年度の試験はすべて満点ですな。そして、もし私がクビになって、来年度に若いイケメンの先生が担当者になったら、高得点をとってその先生にアピールできるじゃないですか。」
すると、私の冗談めいたセリフにウケたのか、食事をしていた数名の生徒たちが、食べていたものを口から噴き出してしまった。そのせいで、教室はちょっとした混乱状態になった。床に散らばった食べ物や飲み物を何名かの生徒が必死で掃除する一方で、まったく別の生徒が、ポットのようなものに入ったハチミツを迂闊にも床にたらしながら歩いてしまった。そのせいで、教室はさらなる混乱状態に陥った。
生徒たちが混乱する中、私はコッソリと教室を抜け出して、職員室に戻った。職員室では、2名の見たことのないネイティブの若い先生が仕事をしていた。どうやら、彼らは兄弟のようであった。私は、彼らのジャマにならないように気をつけながら、彼らの近くにあったダンボール箱の中に、不要になった封筒を放り込んだ。数秒後、私は、その箱が封筒を入れるためのダンボール箱ではないことに気づいた。また、私は、封筒を入れるためのダンボール箱がそのすぐ横にあることにも気づいた。しかし、私は何も気づいていないフリをして、そそくさと退勤しようとした。
< 完 >
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