市バスから降りるときに、ICカードで精算しようとしたところ、ICカードがズボンのポケットに引っかかって出てこなくなった。バスには大勢の客が乗っていたため、私がカードの取り出しにモタついている間、バスからは客たちが出られず、変な空気になっているようであった。
私は、他の客に「先に降りてください」と声かけをしたうえで、ICカードを何とかポケットから取り出そうとした。必死にがんばった結果、上着のボタンの隙間からムリヤリにカードを取り出すことに成功した。さっそく精算してバスを降りようとしたところ、運転手から「混雑する傾向があります」と言われた。私は、なぜか少し恥ずかしい気持ちになった。
< 完 >
↓ kindle unlimitedをご利用の方は、無料で読めます! ↓