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雑記 ~ 衝撃! 我が校のICT教育 実践事例 ~

 

 本日7限、各教室でホームルームをしている時間に、ひとりの講師が講師室に入ってきて、半ば呆れた雰囲気で言った。

 「今、中1-1組の教室でゲームやっとるぞ! あれ、何や・・・!?」

 ヤバい感じが大爆発である。私を含め、数人のお調子者の講師はすぐさま席を立ち、教室に向かった。我々が教室で見たのは、衝撃的な光景だった。なんと、教室に設置されているプロジェクターを使って黒板全面にデカデカと映像を映し、担任の臨席のもと、生徒たちがNintendo Switchマリオカートをして遊んでいたのだ。電気を消して真っ暗な教室で、マリオカートの画面は黒板によく映えていた。生徒たちは非常に盛り上がって騒いでいたが、見に行った講師たちは絶句であった。

 なんと高度なICT教育であることか。あまりに高度すぎて、私のような教員には、どのような教育的効果があるのか、まったくもって理解できない。

 ちなみに、あとで聞いた話だと、ホームルームの時間であったにもかかわらず、どういうわけか隣の2組にも情報が伝わったらしく、2組の何人かの生徒が1組の教室に羨ましそうな顔をしてゲームをしているようすを見に来ていたらしい。

 その時間、他のクラスでは違う活動をしていたらしいから、たぶん担任の先生の独断でゲームをしようと決めたのだと思われる。他のクラスの担任にとっては、迷惑この上ない。もし、他のクラスの生徒たちが「自分たちも、今度やりたい!」とおねだりしてきたら、担任はどう対処すればよいのだろう? 

 考えれば考えるほど、怖い話だ。教室で使われていたNintendo Switchは、生徒が担任の許可を得て学校に持ってきたものらしい。それを使ってクラスのみんなで遊んだということは・・・ひとりの生徒の私物に、クラスのみんなでベタベタ触ってまわったということになるだろう。これ、コロナ対策としてはアウトである。

 そして、真っ暗な中で、大画面でゲーム・・・単純に、目が悪くなりそうだ。厳しいご家庭であれば、子どもが家で部屋を真っ暗にしてゲームなんぞしてたら、きつく叱責されるだろう。

 そんなことを考えているうちに、いろいろ気づいた。この一件、少なくとも、私を含む何人かの講師には「ウチの学校、終わったな」と思わせる効果があった。本年度で退職する講師の中には、学校への未練がある人もいるだろうが、しっかり未練を断ち切ることができたのではないか。

 また、ホームルームに上記のような遊びをしたことを子どもから聞いた保護者の方は「この学校じゃ、子どもはダメになる」と不安になるかもしれない。つまり、保護者に子どものことを真剣に考えさせる機会を与える・・・という効果があるではないか。

 そして、もしかしたら、厳しい保護者の方が学校にガチのクレームを入れて、愚かな教員が厳しく注意を受けるかもしれない。もし、愚かな教員が更生すれば、学校としての質が上がる・・・という効果もあるだろう。

 そうか、そういうことだったのか。一見すれば何の効果もなさそうだが、よくよく考えてみれば、効果がありそうではないか。これはまさに、古代中国の思想家である孟子が説いた「無用の用」だ。何の役にも立たないように思われるものでも、ちゃんと役に立つのである。

 こんなことまで考えさせてくれるとは・・・いや~、ICT教育って、ほんとうにすばらしいですね。

                        < 完 >

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