階段を下りていたとき、私の真後ろを歩いていた先生がとんでもない勢いで足を滑らせて宙に浮き、そのまま後頭部から階段に転落した。
「ゴンッ!!!!!」という非常に大きな音が響き、その先生は後頭部を抱えて、ものすごく痛そうに悶え苦しみ始めた。私は「だいじょうぶですか!? だいじょうぶですか!?」と叫び、その先生を気づかった。しかし、その先生は後頭部を抱えて悶え苦しみながら、まったくことばを発しない。
私は「ヤバい!!」と思い、近くの教室で授業をしていた先生に向けて「緊急事態ですーッ!!」と叫び、悶え苦しんでいる先生のようすを見ていてもらうことにした。そして、私は全力疾走で、保健室の先生を呼びに行った。
保健室に向かって全力で走りながら、私は負傷した先生の教科も名前も知らないことに気づき、「あの先生、何の先生や!? どういうふうに保健室に伝えたらえぇんや!?」と困惑した。
< 完 >