倫理の授業を終えて職員室に戻る途中、前からやってきたS先生に「なんか、先生に講演をしてほしいっていう話が次々ときてて、『そういうのは困ります』って断ってるんやけど、いいかなぁ?」と言われた。
私は「たしかに、そういうのはちょっと違いますね」と口で言いながらも、心の中では「講演をさせてもらえたら、多少はお金が稼げるのになぁ・・・」と思っていた。
すると、今度はM先生がやってきて、「(講演依頼者が)仏教系のとこだったら、困るよねぇ?」と私に言ってきた。私は「たしかに、門外漢なんで、『ウソばっかりついてる!』なんて文句をつけられても困りますからね」と答えた。
そんな会話をしつつ職員室に戻り、「講演の依頼がまた入ってこないだろうか」とか、「ついに自分の時代がやってきた」とか、いろいろ思いをめぐらせながら起床。
< 完 >