いい夢みてる?

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雑記 ~ 地獄のハンコ押し ~

 ハンコ文化の見直しの一環として、文部科学大臣たちから「学校に関するハンコも見直すべき」という声が上がっているようだ。たしかに、先生と保護者が連絡帳やプリントでやりとりする際に、いちいちハンコを押すのは、お互いに面倒かもしれない。業務に支障がでないのなら、そういうハンコは廃止してもいいと思う。

 そんなことを考えていて、約10年前に、当時の勤務校でひどい目に遭ったのを思い出した。当時、私はある学校で、卒業証書を作成する係に当たっていた。私の担当は、卒業証書に「学校印」と「校長印」を押すことだった。これが、異常に難しい仕事だったのだ。ゴム印ではなく木製の印だったので、そもそもインクがのりにくく、うまく押せないのである。

 とくに、5センチ四方ほどの学校印は、しっかり体重をかけて押さないと、印の中央部分がかすれてしまう。私は、ひたすら体重をかけて、印を押しに押した。手のひらが軽く内出血を起こしていたが、痛みに耐えて、押しに押した。それでも、3枚に1枚くらいはかすれたり、ズレてしまったりした。そして、チェック係の年配の先生はたいへん厳しく、わずかなかすれやズレを許してくれなかった。

 何が辛かったかといえば、私が印を押すのに失敗した証書は、完全に作り直しになったということだ。つまり、書道の先生に依頼して、校長と卒業生の名前を新品の証書に書き直してもらわねばならなかったのである。しかも、その書き直し作業は、非常勤講師である書道の先生が、まったく手当なしのボランティアでしてくださっていたのだ。その先生は、「毎年のことですから」とおっしゃっていたが、たいへん胸が痛かったのを覚えている。

 ちなみに、2~3年前だったろうか、知り合いの先生がその学校の卒業証書作成係になったと聞いた。私は、「あの仕事、ホンマにたいへんでしょ? ちょっとミスしたら、全部やり直しさせられるし」とその先生に言った。すると、その先生から驚きの答えが返ってきた。

 「今はチェック担当の先生がテキトーなんで、ちょっとくらいミスしても、やり直しはないですよ。」

 3年間、卒業式シーズンに手を内出血して、授業でチョークを握るだけで痛みを覚えていた私のアレ、なんだったんだろうか。っていうか、ちょっとくらいミスしてもいいようなレベルのモノなんだったら、学校印も校長印も、プリンタでキレイに印刷したらよくない!?

                        < 完 >